過去と現代が交差する「永遠の都ローマ」の古代遺跡を巡る

イタリアの首都ローマは「永遠の都」と称される魅惑の街。

ローマは一国の首都でありながら古代遺跡が数多く残り、その圧倒的な歴史を今に伝えています。街でごく普通に出会う史跡紹介看板の「B.C.」の文字や、ガイドブックにも載っていない古い建物もローマの魅力の一つ。

それでは、イタリアのローマに残る古代遺跡を訪ねてみましょう。現存するローマ建築で最も完全な状態であるパンテオンは、ローマを象徴する建物の一つ。

最初のパンテオンは紀元前27年に建設されましたが火災で焼失し、現在のパンテオンは118年に完成したものです。パンテオンとは「すべての神々の」と言う意味で、元々はローマ神を祭る為の神殿でしたが、7世紀頃にキリスト教の聖堂とされました。パンテオンが現存している理由の一つがとても興味深く、建物の内部にはドーム型の空間があり、建築学上の奇跡とも言われるほどに精密な建物です。

そのおかげで後年になっても改築しにくい設計であったために、破壊を免れたと言われています。今から約1900年前に作られた建物が目の前にあるという光景は、まさに奇跡。

ローマの街はどれだけ時間があっても足りないと言えるほど、歴史的な史跡で溢れています。
何気なく街を歩いていても、築1000年を越える建物がそこら中にある事に、初めて訪れた時には驚くことでしょう。ローマ市街地のほぼ中心部に位置するヴェネツィア広場近くには、いくつものフォロが続く「フォーリ・インペリアーリ」があります。紀元前54年に「カエサルのフォロ」を造ったことに始まり、歴代の皇帝が権力の証としてフォロを建設しました。フォロというのは公共広場を意味します。フォロの奥にあるオレンジの建物は、世界最古のショッピングセンターのトラヤヌス市場です。2世紀始めに作られた建物で、ここには様々なお店が並んでいたと考えられています。建物は現在も良い状態で姿を留めており、当時の暮らしをイメージすることができる場所です。注目したいのは、高さ40メートルにもなる「トラヤヌスの記念柱」です。記念柱にはトラヤヌス帝のダキア遠征の勝利の場面が描かれています。こちらも奇跡的に当時の姿を留めています。かつては権力の証であったフォロも中世には土に覆われた状態となり、19世紀頃から発掘が始められます。その後のムッソリーニ時代に「帝国の首都にふさわしい大通り」を作る為に埋め戻されてしまい、近年の発掘調査により再び姿を見る事ができるようになりましたが、現在の大通りのフォーリ・インぺリア通りの地下には今も遺跡が眠っています。古代遺跡とそこに生きる人々、世界中から集まる観光客の姿。

過去と現代が交差する街ローマの街は、言葉にできない素晴らしさを秘める街。

ぜひあなたも古代遺跡の残るローマの街を訪れてみませんか?

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