ハマチの養殖発祥の地・香川県の「ハマチ」と「オリーブ」のコラボで誕生した「オリーブハマチ」

香川県は1928年に世界で初めて養殖の事業化に成功した「ハマチ養殖発祥の地」。そして香川県小豆島は日本で初めて産業としてオリーブの栽培に成功した日本でのオリーブ発祥の地です。

その2つの県産品が掛け合わされて誕生したのが「オリーブハマチ」です。「オリーブハマチ」とは、香川県特産のオリーブの葉の粉末を全体の2%以上添加したエサ(モイストペレット)を、出荷直前の給餌日において連続20回以上与えた養殖ハマチのことです。

今はブランドハマチとして多くの方々に親しまれている「オリーブハマチ」は、ハマチ養殖80周年の節目である2008年(平成20年)にオリーブ植栽100周年と合わせて誕生しました。

開発の立役者でもある嶋野文太さんが養殖しているハマチ役6000尾を用いて、オリーブ葉入り飼料を与え、ハマチの成長に影響がないか、期待した効果が得られるかなど数々の試験を行った結果、「オリーブハマチ」の養殖に成功。

「オリーブハマチ」が現在生産されているのは、香川県内の5地区(引田、小田、志度湾、庵治、直島)。今回は、庵治地区の養殖場のご紹介をします。

・エサの原料となる「オリーブの葉の粉末」

香川県はオリーブの栽培面積、収穫量ともに日本一。オリーブオイルをはじめ、採油した後の果実や果汁、葉や枝まで丸ごと有効活用する加工技術は世界随一です。

オリーブハマチ生産に用いるオリーブ葉の粉末は、香川県小豆島町で生産されたオリーブ葉を粉末加工した品質にこだわった100%国産原料です。

オリーブの葉には、抗酸化作用の強いポリフェノールの一種「オレウロペイン」が豊富に含まれています。オリーブの葉粉末を添加したエサでハマチを飼育すると、酸化・変色しにくい肉質へ改善され、さっぱりとした味わいが得られます。

オリーブの葉の粉末を、北海道産のサンマに混ぜ込んで、船上の機械で撹拌します。

撹拌されたエサはミートボール状に形状後、勢いよく発射され、投げ込まれたエサをめがけてハマチが群がる光景は圧巻。

オリーブハマチは、昨年では香川県全体で25万匹が生産されるまでになり、関西、関東へと出荷されるようになりました。その最大の特徴は、酸化・変色しにくい肉質。

オリーブの葉に含まれる抗酸化作用の強いポリフェノールの一種「オレウロペイン」の効果で変色しにくく、水揚げしてから食卓に並ぶまで美味しさが持続するため、最近ではオリーブハマチを扱う飲食店も増えており、刺身のほか寿司、カルパッチョ、漬け丼、ステーキなど様々な料理を楽しむことができます。

旨味をしっかり味わえ、あっさりとして後味はさっぱり。県魚である「ハマチ」と県花・県木であるオリーブのコラボレーションで誕生したオリーブハマチをぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか。

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