アメリカのルート66を復活させたエンジェルさんの町・アリゾナ州のセリグマンとは?
|「ルート66(Route66)」という名前、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
ルート66は、1926年~1985年までの間、イリノイ州シカゴからカリフォルニア州サンタモニカまでを結ぶアメリカの大動脈で8つの州、300以上の町を通過する全長3800kmに及ぶマザーロードと呼ばれていた道路。
かつてのアメリカの大動脈は経済・産業の発展により一度は衰退してしまいましたが、今はアメリカの人気の観光地の1つとなっています。
・アメリカ文化の「ねっこ」、それがルート66
1960年代のモータリゼーション時代が到来し、アメリカ南西部の経済や産業発展の原動力となった歴史あるルート66。
ルート66によって、ファーストフードやモーテルなどのアメリカ独自の文化が生まれたこともあり、ルート66によって貫かれた町は、お古き良きアメリカを知るための重要な文化的にも価値のある場所となっています。
1985年以降、ルート66は高速運転可能でかつ大量輸送のできる州間高速道路に取って代わられ廃線となったため、地図上の大部分からその名を消してしまいました。
しかしながらルート66は、アメリカの「古き良き時代」の象徴でもあります。
そのため、廃線になった後も、根強いファンたちによって次々と「ルート66」の跡が次々と発見され、昔のままの建物復旧作業を行うなどの保護活動が続いています。
現在では、ルート66の保存と発展の為の非営利団体により保護されている「Historic Route 66(ヒストリック ルート66)」は、国指定景観街道に指定されています。
・グランドキャニオン観光と一緒に訪れることが多いアリゾナ州の「セリグマン」という町
今回ご紹介するルート66沿いの町、アリゾナ州のセリグマンは、人口約456人のアリゾナ州の小さな田舎町で、ラスベガスとグランドキャオンの中間に位置しているため、グランドキャニオンへの観光と一緒に訪れることが多い町。
町中には「ルート66」の文字が多くみられ、「ルート66」の中継地点として賑わっていたかつての繁栄を感じる事ができます。
・ルート66復興に尽力したエンジェルさんのお店も観光スポットに
実はこの町、ルート66復活の立役者、エンジェル・デルガディーロさんが営んでいた理髪店が一般公開されています。
セリグマンのエンジェルさんと友人達が、ルート66の保存と発展の為の非営利的団体「Histric Route 66 Association Arizona」を立ち上げ、アリゾナ州の議会に、歴史的なルート66の保存を認めるよう働きかけたことにより、歴史的な道・ルート66は、再び地図上に名前が刻まれるようになりました。
そのおかげで、私たちは古きよきアメリカの町を観光することができます。
科学技術の発展によって、かつての輝きを失ってしまう街や地域も世界中にたくさん存在します。
そのまま廃墟となってしまう場合もあれば、ルート66のようにかつての歴史の輝きに触れる事が出来る場所に生まれ変わる場合もあります。
時には立ち止まって、そんな歴史が積み重なった場所を旅してみるというのも良いのではないでしょうか?
そんなアメリカの場所を旅したのなら、いままでよりももっと、アメリカの事が好きになってしまうかもしれません。
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