ドイツ・ハルツ地方、世界遺産の町ゴスラーで楽しむ夢のような美しさのクリスマスマーケット

ドイツ中心部よりやや北に広がるハルツ地方。美しい町が点在するこの地域でもまた、クリスマスの時期になると各町でクリスマスマーケットが開催されます。町のランドマークとうまく融合したイルミネーションが灯され、それぞれの町が普段とはまた異なる輝きに包まれるのです。

そんなハルツ地方から今回は、世界遺産にも登録されている趣のある町ゴスラーのクリスマスマーケットを紹介します。

ゴスラーは近郊にあるランメルスベルク鉱山で今から1000年ほど前に始まった銀の採掘で繁栄した町。ちょうど同じころ神聖ローマ皇帝のハインリヒ3世がこの地に居城を建築し、その後は13世紀にかけて帝国議会が開催されました。

神聖ローマ皇帝における重要都市としての機能を果たしたほか、町はハンザ同盟の一員としても栄華を極めたゴスラー。その面影はいまでも町の建物の豪華な装飾から伺い知ることができます。

ゴスラーのクリスマスマーケットが開催されるのは、旧市街の中心にあるマルクト広場。歴史ある建造物に囲まれた広場にはイルミネーションが輝き、訪れる者を幻想的な世界へと誘います。

広場の中心に立つのは「黄金の鷲」。普段は威厳ある姿で広場を見渡すこの鷲も、クリスマスの時期は小さなサンタの帽子を被り、可愛げなその姿におもわず笑みがこぼれるほど。

ここにはクリスマス雑貨のほか木工製品を扱う店が多数並びます。木で造られた小さなオルゴールや木製の食器など、職人技が輝く品々ばかりです。

そしてクリスマスマーケットの楽しみといえばグリューワイン(ホットワイン)。ゴスラーでは店によって「グロッグ(Glögg)」と呼ばれ、さくらんぼを入れて生クリームをトッピングしたスペシャルバージョンも登場します。生クリームで味がまろやかになり飲みやすい一方、スパイスとアルコールが冷えた体をしっかり温めてくれますよ。

マルクト広場のクリスマスマーケットを楽しんだら、神秘的な世界がひろがる「クリスマスの森」へと足をのばしてみましょう。約50本の木で造られた森の中は、周囲の喧騒が嘘のように静か。頭上では木々が美しくきらめき、まるで本当にメルヘンの世界へ迷い込んだかのよう。

大都市の様な華やかさはありませんが、歴史情緒ある街並みがクリスマスに染まる様子は見ごたえたっぷり。ゴスラーのクリスマスマーケットはクリスマス後の12月30日までの開催です。

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