【世界の街角】シンガポールの植民地時代の面影がのこるシティ・ホール周辺から高層ビルの立ち並ぶマリーナ・ベイ

マレー半島南端に位置するシンガポールは、ほぼ赤道直下にある熱帯海洋性気候の国。面積は716平方キロメートルと東京23区よりやや小さい程度で、国全体は一つの都市となっています。

日本からはシンガポール航空、日本航空、全日空、デルタ航空、ユナイテッド航空の直行便が就航し、気軽に行ける海外旅行先として人気です。

今回はそのシンガポールの中心ともいえる、植民地時代のおもかげが残るシティ・ホール周辺から高層ビルの立ち並ぶマリーナ・ベイまでの見どころと街歩きスポットを紹介します。

ナショナル・ギャラリー・シンガポール

シティーホール駅(City Hall)から徒歩5分ほどのところにあるナショナル・ギャラリー・シンガポールは、2015年にオープンしたシンガポール最大のアートギャラリーです。

最高裁判所と市庁舎だった建物は、歴史的保存建造物にもなっている重厚な佇まいのコロニアル建築。館内の元牢屋や法廷だった場所に絵画、彫刻、現代アートなどが展示されています。

名称 ナショナル・ギャラリー・シンガポール
住所 1 Saint Andrew’s Road
開館時間 10:00~19:00(金:土・日は22:00まで)
閉館日 なし

アートハウス

シンガポールで最も古い政府機関の建物、アートハウス(旧国会議事堂)。1827年にコロニアル・マンションとして建築されたこの建物は、現在は詩の朗読会や写真展など、市民の文化活動に利用されています。

名称 アートハウス
住所 1 Old Parliament Ln, Singapore 179429
開館時間 10:00~22:00
閉館日 なし

ラッフルズ卿上陸地点

シンガポールの街は、シンガポール建国の父・ラッフルズ卿の上陸地点を起点に発展したと言われています。上写真は、ラッフルズ卿が1819年シンガポールに初めて上陸したと言われる地点に立つモニュメントです。

モニュメントのすぐ後ろに流れる川の向こう岸は、かつて船の積み荷の倉庫として使われ、現在はパブやレストランとして使われている建物が立ち並ぶ、ボート・キーと呼ばれるエリア。

かつては周辺の高層ビルはまったく存在せず、この水面をたくさんの積み荷を載せた船が行き交っていたのかと思うと、歴史の流れを感じます。

アジア文明博物館

ラッフルズ卿上陸地点から徒歩1~2分のところにあるクリーム色の建物がアジア文明博物館。

14000平方メートルの空間に11の項目別ギャラリーがあり、シンガポールおよびアジアの工芸品を中心に1600点以上の作品が常時展示されています。

名称 アジア文明博物館
住所 1 Empress Place, Singapore 179555
開館時間 10:00~19:00
閉館日 なし
入館無料(特別展は有料)

カヴェナ橋

アジア文明博物館のすぐ近くには、カヴェナ橋という橋があります。1868年に建設されたこの橋は、シンガポールで古い時代の姿をとどめている唯一のつり橋です。

歩行者専用となっており、夜はライトアップされた幻想的な姿を見ることができるとか。

この橋の南西のたもとには猫の親子のブロンズ像があるので、ぜひチェックしてみてくださいね。

ザ・フラトン・ホテル

カヴェナ橋の南東にそびえ立つ壮大なデザインが魅力の建物が、ザ・フラトン・ホテルです。

この建物は1928年に当時としては珍しい新古典的な様式で建設され、かつては中央郵便局やシンガポールクラブのオフィスにも利用されていました。2015年12月にはシンガポールの国定史跡として認定されたとのこと。

筆者が訪れた1月下旬には、春節(旧正月)の飾り付けが施され、華やかな雰囲気でした。

現在のザ・フラトン・ホテルは客室数400室を有するヘリテージホテルとして営業しています。

DestinAsianの「リーダーズ チョイス アワード2017」においてシンガポールのホテルのトップ10、トリップアドバイザーの「トラベラーズ チョイス ホテル アワード2017」 においてシンガポールのホテルのトップ1パーセントの1つとして認められるほど、評判の良い高級ホテルです。

宿泊はちょっと手が届かない……という場合は、アトリウムロビーのラウンジ「ザ・コートヤード」でビュッフェやアフタヌーンティーを楽しんでみるのも良いかもしれません。

名称 ザ・フラトン・ホテル・シンガポール
住所 ​1 Fullerton Square Singapore 049178
公式サイト https://www.fullertonhotels.com/

・マーライオンパーク

ザ・フラトン・ホテルに隣接するワン・フラトンを通り抜けると、すぐ目の前にはマリーナ・ベイが見えます。湾を囲むようにして高層ビルが立ち並ぶこのエリアは、現代シンガポールの顔と言えるでしょう。

このマリーナベイの一角にマーライオンパーク(マーライオン公園)があり、有名なマーライオンを見ることができます。

マーライオンは、上半身がライオン、下半身が魚の形をしたシンガポールのシンボルです。

湾を挟んでマーライオンと向かいあっているのが、ホテル、カジノ、ミュージアム、レストラン、ショッピングエリアを含む巨大な複合施設、マリーナ・ベイ・サンズ。

かつてソフトバンクのCMでSMAPが歩いたと言われる屋上のスカイパーク(空中庭園)へは、直通のエレベーター(有料)で上がることができます。

マーライオンパークの少し後ろのほうにはミニチュア版のマーライオンもあるので、ぜひこちらも見てみてくださいね。メインのマーライオンと比べるとこちらは混雑もしておらず、近くで見やすいと思います。

ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ

マリーナ・ベイからは少しばかり歩くのですが、時間があればぜひ足を伸ばしてほしいのが、広大な未来型植物園、ガーデンズ・バイ・ザ・ベイです。

ガーデンズ・バイ・ザ・ベイは、世界の庭園を再現した無料の公園部分と、有料の2つのガラスドーム(フラワー・ドームとクラウド・フォレスト)から構成されています。

公園の中央にはスーパーツリーと呼ばれる巨大な人工樹が何本もそびえ立っていて、近未来的なのにファンタジーの世界に迷い込んだような、不思議な雰囲気です。

高いところが苦手でなければ、このスーパーツリーの間を空中で結ぶ吊り橋 OCBCスカイウェイでの散策をぜひ楽しんでみてください。(チケットは8シンガポールドル)


散策路は高さ22メートル、全長128メートル! 園内はもちろん、マリーナ・エリアの高層ビル群やマリーナ・ベイ・サンズ も見渡せます。

22メートルの高さから見下ろす園内の景色。

シンガポール・フライヤー(最高点165メートルの世界有数の観覧車)も見えました。

この角度でマリーナ・ベイ・サンズを背景に記念写真を撮れるのは、この散策路だけでしょう。

発展目覚ましいシンガポールは、面積こそ小さいものの、見どころに溢れる都市国家です。ぜひ、実際に街歩きをして、最新のシンガポールを肌で感じてみてくださいね。

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