【世界の街角】メルヘン街道の町マールブルクでおとぎの国の世界へタイムスリップ
|フランクフルトから北へ電車で1時間ほど走ったところに、マールブルクという町があります。旧市街にならぶカラフルな家や、丘の上にそびえるお城など、メルヘンな要素がぎゅっと詰まったマールブルク。大学都市であることから若者が多く、町はいつも活気で溢れています。
旧市街に一歩足を踏み入れると、目に飛び込んでくるのは色とりどりの木組みの家。よく手入れされた家々が整然と並び、まさに圧巻の美しさです。マールブルクの旧市街では近代的な建物が見られないので、どっぷりとメルヘンの世界観を楽しむ事ができます。
マルクト広場に立つ市庁舎は16世紀に建設されてから、ずっとこの地で行き交う人々を見守ってきました。屋根の上にはニワトリが乗っていて、毎時0分になると「コッコー」と鳴いて周囲の人々の注目を集めています。
さてマールブルクといえば、メルヘン街道の町としても知られています。メルヘン街道というのは、グリム兄弟が記した「グリム童話」およびグリム兄弟に関連のある町やスポットを結ぶ全長約600kmの街道。グリム兄弟の生まれた町ハーナウから、今回紹介しているマールブルク、カッセルなどを経て、「ブレーメンの音楽隊」でも有名なブレーメンで終点を迎えます。
マールブルクとグリム兄弟のつながりは、彼らの学生時代。かつてグリム兄弟はマールブルク大学で法学を学んでおり、町には彼らが下宿していた建物がいまでも残されています。
さてマールブルクを散策する際にぜひ参考にしたいのが、「グリム兄弟の小道(Grimm-Dich-Pfad)」というコース。コース上にはグリム童話に関連したオブジェが置かれており、それらを順番に探していくことで旧市街を効率よく散策できるようになっています。
チェックポイントとなるのは、シンデレラのパンプスや白雪姫の鏡、カエルの王様など計16ヵ所。なかなか見つけられないオブジェもありますが、全制覇をめざしながら町の散策も併せて楽しんでみてください。
グリム童話以外にも、マールブルクは聖エリザベートの終焉の地としてしられています。聖エリザベートは、13世紀に4歳という若さでハンガリーからドイツ中部のチューリンゲンへ嫁いできた女性。夫を亡くした後マールブルクへやってきた彼女は、ここで貧しい人や病人の救済に献身。24歳という若さで亡くなったのでした。
そんな彼女に捧げられた聖エリザベート教会や彼女が建設した病院跡は、旧市街から少し離れた町の北側に残されています。また聖エリザベートの生涯に興味のある方は、彼女が嫁いできたヴァルトブルク城もぜひ訪れてみてください。
美しい木組みの家が圧巻のマールブルク。グリム童話のキャラクタ―を探しながら、おとぎの国へつかのまのタイムスリップを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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