【日本居酒屋紀行】岐阜の小京都・飛騨高山が誇る名酒場「樽平」
|どんな居酒屋にもそのお店に通う人々の思いが重なり、そしてそのたくさんの思いは居酒屋の持つ雰囲気となるのだ。
それゆえ、日本各地に多く人々を虜にする居酒屋がキラ星のごとく存在している。
例えば、あの吉田類も絶賛する大衆酒場、東京・江東区南砂町の「山城屋酒場」に、沖縄・石垣島で旬の魚介と沖縄料理を味あわせてくれる名店「居酒屋 錦(にしき)」、新潟の郷土料理からラーメンや洋食まで味わえる新潟市・古町の老舗居酒屋「喜ぐち(きぐち)」、北海道は小樽の絶品のおでんと日本酒を楽しめるお店「酒処 ふじりん」に、北海道随一の日本酒の品揃えと美味しいツマミのお店札幌市北区「味百仙(あじひゃくせん)」、食い倒れの町大阪では、魅惑の豚足を味わえる「かどや」に、鴨の焼き鳥が味わえる「とり平」、そしてあの開高健も愛したクジラのおでんが楽しめるたこ梅、さらには名古屋にいったら絶対に行っておきたい居酒屋「歓酒亭 大安(かんしゅてい だいやす)」などなど、数え上げればキリがない。
そんな全国にある美味しい居酒屋の中から、今回は、岐阜県飛騨市の名酒場をご紹介したい。
お店の名前は「樽平」だ。
・創業1965年の老舗酒場、それが飛騨高山の「樽平」
1965年(昭和40年)と言えば、初の国産旅客機YS-11が就航し、海外団体旅行用の「ジャルパック」が発売開始された年。
プロ野球においては、現在まで続くドラフト制度の始まりである第1回ドラフト会議開かれ、大学生が史上初めて100万人を突破するなど、その後の日本の発展を予期させるような様々な出来事があった年。
そんな日本の爆発的な発展を予感させる時代とともに産まれた「樽平」は、50年以上も多くの人々に優しくて美味しい味わいを提供し続けているのだ。
・秋田と高山の地酒が揃う名酒場、それが飛騨高山の「樽平」
こちらのお店では店主ゆかりの秋田のお酒と、高山の美味しい地酒との両方を楽しむことができるのが嬉しいポイント。
ここは飛騨高山、まずは飛騨高山の美味しい日本酒を飲み比べスタイルで楽しんでみてはいかがだろうか。
こちらの若女将は唎酒師でもあるので、会話をしながら美味しい日本酒をナビゲートしてもらっても良いかもしれない。
秋田の地酒はなかなか出会えないようなラインナップが揃えられているため、見たことの無い日本酒を味わう、そんな楽しみ方も良いかもしれない。
・優しくて美味しい、そんな酒の肴ばかりを味わえる居酒屋、それが飛騨高山の「樽平」
そんな美味しいお酒を選んだのなら、そのお酒の相棒を注文したい。
こちらのお店では、様々な美味しい酒の肴が非常に達筆な字でメニューの上に提示されている。
もしも迷ったのなら、高山の郷土料理がいろいろとちょっとずつ味わえる、ざいご盛りをまず注文しておきたい。
一つ一つ丁寧に手作りされた酒の肴は、そのどれもが優しく、そして美味しいのだ。その丁寧に作られた肴をアテに美味しい日本酒を味わう、そんな時間と空間は飛騨高山で絶対に味わうべき旅の醍醐味の1つと言っても過言では無い。
しっかりと酢の聞いたイカとネギのぬたは、暖かい燗酒との相性が抜群であるし、
味女泥鰌(アジメドジョウ)の佃煮は、非常に食感も味わいも他では味わえない味わいで、特に高山の地酒との相性が良い。
大根の煮付けは手羽先と一緒に煮付けられており、ダシがたっぷりと染み渡っているため、ジューシーでありながら非常に濃厚な味わいを堪能できる。
焼きなすには高山の地元の味噌が中に隠れているため、ジューシーな焼きナスの味わいに濃厚な味噌の味わいが広がっていく。
どのメニューを味わっても、まさにハズレが無いのがこちらのお店の嬉しいポイントなのだ。
もし岐阜が誇る小京都、飛騨高山を訪れる機会があるのであれば、是非こちらの路地裏のお店を伺ってみてはいかがだろうか?
そこには美人親娘が営む、どこか懐かしくて暖かい、素晴らしい居酒屋があるに違いないのだ。
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お店 樽平(たるへい)
住所 岐阜県高山市総和町1-50-6
営業時間 17:30〜23:30
定休日 日曜日
お店の公式ホームページ https://xn--rhtq0cxys932c.com/