世界遺産の宝庫、東西文明が交わる魅惑のトルコで訪れたい町6選

西洋と東洋が出会う文明の十字路トルコ。

悠久のロマン漂うこの国には、ローマ遺跡からオスマン朝時代の町並みが残る旧市街、地中海リゾートまで、ありとあらゆる魅力が揃っています。しかし、心惹かれる場所があまりにも多すぎて、初めてトルコを訪れる人はどこに行けばいいのか迷ってしまうかもしれません。

そこで、1ヵ月以上かけてトルコを周遊した筆者が、特におすすめしたいトルコで訪れるべき6つの町をご紹介します。

・西洋と東洋の架け橋、イスタンブール

トルコといえばまずは外せないのが、最大の都市イスタンブール。トルコの空の玄関口でもあり、トルコ旅行でイスタンブールに行かないという人はほとんどいないでしょう。

1600年もの長きにわたり、ビザンツ帝国とオスマン朝の都として栄えた華々しい歴史を物語る街並みは、まるごと世界遺産に登録されています。

イスタンブールの象徴が、均整のとれた圧倒的な美しさに魅了される「スルタンアフメット・ジャーミィ(通称ブルー・モスク)」。日中の活気あふれる姿、ライトアップされて夕闇に浮かび上がる姿・・・時間帯に応じてその表情を変えるブルー・モスクは、一瞬にして見る者を魅了します。

ほかにも、3大陸を制したスルタンの栄華を今に伝えるトプカプ宮殿、その巨大さに驚くグランドバザール、かつてはキリスト教の大聖堂だったアヤ・ソフィアなど、見どころ満載。

旧市街のみならず、観光客があまり訪れないアジア側や新市街にも足を運んで異なる表情を楽しめば、あっと言う間に一週間が過ぎてしまうほど。西洋と東洋をつなぐ、ダイナミックな多様性をもつイスタンブールの街には特別な吸引力があるのです。

・世界遺産の古都、ブルサ

トルコの穴場的世界遺産といえるのが、イスタンブールから南へ約150キロのところに位置する古都ブルサ。山の斜面に位置する緑豊かな環境から「緑のブルサ」と呼ばれ、親しまれています。

1326年にオスマン帝国の最初の都が置かれたブルサには、モスクやハマム、神学校といったオスマン朝時代の歴史的建造物が点在し、まるで街全体が博物館のよう。

トルコ人には大人気の観光地ですが、外国人観光客の姿は比較的少なく、観光客でいっぱいのイスタンブールとは違ってのんびりと観光できます。

あまり外国人慣れしておらず、強引な客引きなども少ないブルサでは、トルコの日常に触れられるはず。ぜひ地元のマーケットに足を運んで人なっこい人々との交流を楽しんでください。

内部に泉をもつ珍しいモスク「ウル・ジャーミィ」や、ブルサのシンボル的存在の鮮やかな青の霊廟「イェシル・テュルベ」、歴史的なマーケット散策など、楽しみは尽きません。あまりの居心地のよさに、きっと去りがたくなってしまうはずです。

イスタンブールから日帰りで訪れる人も多いブルサですが、ブルサの魅力を堪能するには日帰りでは足りません。最低でも1~2泊することをおすすめします。

・世界遺産のローマ遺跡、エフェソス(エフェス)

トルコ西部、エーゲ海沿岸に位置する古代都市エフェソス(エフェス)は、地中海沿岸に点在するローマ遺跡のなかでも最も美しいもののひとつとして有名。2015年にはついに世界遺産にも登録されました。

エフェソスは旧約聖書にも登場する古代都市で、ここで見られる建造物の多くは紀元1~2世紀ごろに建てられたもの。そのスケールは圧巻で、ハドリアヌス神殿やセルシウス図書館、トラヤヌスの泉、大劇場とオデオン、ヴァリウス浴場など20以上の遺跡が残されています。

なかでもエフェソスを象徴する存在が、セルシウス図書館。117年に建てられた大理石造りの美しい建造物で、往時は1万冊以上の蔵書を誇り、アレキサンドリアやペルガモンと並び世界3大図書館のひとつに数えられていました。

美しい彫刻が施された円柱が並び、彫像が残るファサードはなんともエレガント。2000年前の都市機能の充実ぶりと、その文化水準の高さに驚かされます。

遺跡の北には2500人を収容する円形の大劇場も。観客席に腰を下ろし、山々に囲まれた遺跡を見渡せば、古代の人々の息づかいが聞こえてくるような気がするかもしれません。

・歴史的な地中海リゾート、アンタルヤ

日本ではトルコといえばイスタンブールやカッパドキアが有名で、ビーチリゾートのイメージはあまりないでしょう。しかし、イギリス人やドイツ人など、ヨーロッパ人のあいだでは、トルコは低予算で温暖な気候と碧い海が満喫できるビーチリゾートとして人気を集めています。

トルコの南西部に位置し「トルコのリビエラ」とも呼ばれるアンタルヤは、トルコの地中海沿岸随一のリゾート都市。年間300日も太陽の恵みを受けるという楽園を求めて、ヨーロッパ各地から多くの旅行者が訪れます。

11月初旬でも日本の初夏のような温暖で爽やか気候と、たっぷりの日差しが楽しめるアンタルヤは、ただそこにいるだけで、気持ちを明るく元気にしてくれます。

しかし、アンタルヤの魅力は、単に温暖で天気が良いというだけにとどまりません。この町では、美しい地中海の風景と、旧市街の街歩きを同時に楽しむことができるのです。

「カレイチ」と呼ばれる旧市街から見下ろす港の風景は壮観。青い地中海と重厚な城壁が一体となった、アンタルヤならではの印象的な光景です。地元の人々もフレンドリーで、歩くだけで楽しい出会いがたくさん待っていることでしょう。

・世界遺産の奇岩群、カッパドキア

トルコ中部に位置する、言わずと知れた世界遺産の奇岩群カッパドキアも必見です。

カッパドキアは、類まれなる自然景観と、かつてイスラム勢力の迫害から逃れてきたキリスト教徒が隠れ住んだという歴史的重要性が認められ、世界的にも珍しい自然遺産と文化遺産の両方の基準を満たす、複合遺産に登録されています。

カッパドキアは、日本人観光客がよく訪れるほかの観光地からは離れているために、行くべきかどうか迷う人も多いですが、この特異な光景は飛行機に乗ってでも十分見に行く価値あり。

ギョレメの町に足を踏み入れると、キノコのような岩がニョキニョキとそびえる現実のものとは思えない光景に圧倒されます。それはまるで異次元の世界にいるかのような強烈な感覚。

トルコの複合遺産といえば、石灰棚があるパムッカレも有名ですが、パムッカレかカッパドキアのいずれかを訪れるなら、断然カッパドキアをおすすめします。カッパドキア名物の洞窟ホテルに泊まって、非日常の世界を存分に味わいましょう。

・無性になつかしい世界遺産の街、サフランボル

トルコ北部、黒海から50km内陸に入った山々に囲まれた小さな町、サフランボル。かつてサフランの集積地として栄えたことからその名が付きました。

サフランボルは、オスマン朝時代の町並みが美しく保存されていることで知られ、昔ながらの木造家屋が連なる旧市街はまるごと世界遺産に登録されています。

町を一望できる高台、フドゥルルックの丘からの眺めはまさに絶景。すり鉢状の町にオレンジ屋根の古い家々が並び、ところどころにモスクのミナレット(尖塔)が顔を出し、ハマム(公衆浴場)の煙突からは煙が上がります。

初めて目にするのになぜか無性に懐かしい・・・心の琴線に触れる風景に引き込まれ、「遠く離れたトルコで、こんなにも懐かしい風景に出会えるなんて」と感激することでしょう。

土壁に木枠が並んだ古い木造家屋を眺めながら、石畳を踏みしめてゆったりと歩く。それだけで、心のふるさとを見つけたかのように心安らぐはずです。

トルコで育まれた文明が生み出した壮大な歴史文化遺産の数々、変化に富んだ美しい自然景観、人懐っこい人々・・・今回ご紹介した6つの町を訪れれば、そうしたトルコの魅力が存分に味わえます。

驚きと感動がいっぱいのトルコを旅すれば、きっと忘れがたい瞬間の数々に出会えるに違いありません。

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