センス抜群のエコ発信地!旧駅舎が生まれ変わった市民のアトリエ「ラ・ルスィクルリー」

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約3000軒の露天商がひしめき合うパリで最大の蚤の市、クリニャンクール。年間1100万人が訪れる蚤の市で有名なこの場所および周辺は、治安があまりよくない状態で、日常的に人が寄り付くエリアではありませんでした。

しかし最近のプロジェクトで、オシャレなパリジャンの注目を集めています。その名も「ラ・ルスィクルリー」。

1934年から70年間使われ、その後ほぼ放置された状態だった駅舎を、流行のコンサートホールやクラブを手がけるステファーヌ・ヴァティネルさんが昨年買収。今年の8月にリサイクル文化を育てて発信する新スポットとして生まれ変わったのです。
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外から見ると単なる古い駅舎なのですが、中には150平米の素敵な空間が広がっています。駅舎らしい高い天井がとても開放的で、大きなガラス窓からは光が降り注ぎます。

入り口に鎮座するのは、ドリンクをサービスする大きな趣あるカウンター。カウンターの奥にはアフリカ、キューバ、スリランカなど各国の料理を味わえる食堂。こちら、味もしっかりと美味しいのがさすがフランス。

そして、施設のコンセプトを体現する「Chez Renéのアトリエ(Renéは、フランス語のrenaître =よみがえさせるに由来)」では、あらゆる修理を受け付けてくれます。

また修理方法を教えたり、道具を貸し出すことで、利用者自身が自分で修理できるようになる、ということも目指しています。

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他にも廃棄物を使ったワークショップを行うアトリエやギャラリー、環境保護団体とのコラボイベントからDJイベントまで、勉強的な要素もありつつ、根幹には「楽しむ」というマインドが貫かれています。

内装はほぼリサイクル素材や家具で施されていますが、そのセンスがまた抜群にすばらしい。ジェラシーを感じずにはいられません。

「ラ・ルスィクルリー」のコンセプトは、「この世に捨てるものはない」ということ。

キーワードは「3R」で、réduire(削減:廃棄物を減らすために行動する)、réutiliser(再利用:中古として、物に第2の人生を与える)、recycler(リサイクルする:廃棄物を収集し、新しいものに作り変える)ことを具現化していくことを念頭に、プロジェクトが毎日動いています。

ヴァティネルさんは、今後、ルスィクルリーに続く線路沿い300mにも市民の共同菜園「ジャルダン・デュ・ルイソー」や、屋台を出したり、ヨガスペースなどを計画中。

すでに使われている部分もあり、市民の意見を取り入れ、巻き込みながらゆるやかに計画を実行していくそうです。

このような柔軟なスタンスは、堅苦しいエコ活動でもなく、単なる流行でもない、持続的で楽しいスペースを生み出す秘訣なのかもしれません。

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Via:La Recyclerie

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