ユトレヒトで大絶賛のパティスリーにて「アップルボール」を買ってみた。

紀元前から存在し、世界中の人々から長い間食べられ続けている果物の1つ、リンゴ。オランダも例外ではありません。

農業大国オランダでは、リンゴは重要な生産物の1つでもあり、豊作の年には1人あたり約25キロものリンゴが収穫されたとのこと。

オランダ産のリンゴは、主にオランダ国内やEU諸国にて消費され、世界でリンゴ輸出国8位になったこともあるそうです。

では、オランダの人たちはどのようにリンゴを楽しんでいるのでしょうか?

まずは、間食として生のリンゴをガブリ。電車の中で本や新聞を読みながら、リンゴをかじっている人たちをよく見かけます。

また夕食の材料としても活躍します。一番の定番は、ムース状にしたアップルをお肉やポテトと共に楽しみます。

そしてもちろんデザートにもよく使われています。例えば、三角状のパイ生地の中にアップルジャムが入っている菓子パン「アップルフラップ」は、駅の売店でも売られています。

そして誰もが知るアップルパイ。オランダのカフェでは、「アップルパイとホイップクリーム添え」がメニューにないお店はないのでは?というほどの、定番中の超定番スイーツです。

そして更にもう1つ、ベルギー・オランダを中心に楽しまれているスイーツが「アップルボール(Appelbol)」です。

ベルギーのアントワープ州などでは、公現祭の翌日の月曜日(Verloren maandag)に食する伝統の食べ物とのこと。

一方オランダでは特に決まりはなく、パン・ケーキショップなどで日常的に買うこともできます。

そして、アムステルダムから電車で約30分の場所にあるユトレヒトという町に、「アップルボール」に定評があるお店やカフェがいくつかあります。

そこで、大人気の「アップルボール」を求めて、ユトレヒトの人々からも、観光客からもとても評価が高いパティスリー名店「Bond en Smolders」に足を運んでみました。

このお店は、先代から始まり20-30年近く続くお店で、15年前に現在のユトレヒトの中心街に店を構えました。ケーキやパンはお店の裏の工房で焼いており、いつも香ばしい匂いを漂わせています。

またケーキはまるで芸術作品のようで、こちらのお店にケーキを買いに来たお客さんのみならず、たまたまショーウィンドウの前を通りがかりの人たちも、ふと足を止めて見とれてしまうほど。

さてこの「アップルボール」は、名前の通り、丸いボール状のスイーツです。周りはパイ生地で包まれ、中には何と丸ごと1個のリンゴが入っています。

シナモン風味のパイ生地は薄目で、内側は少ししっとり感がありつつも、外側はサクッとしています。またボールの上部は少しカラメルがかり、ザラメ砂糖が適量かかっています。

中に入っているリンゴは、焼きりんご状になっています。芯が綺麗にくりぬかれており、その間にはアーモンドペーストとレーズンが詰められています。

リンゴには適度なラム酒がしみこんでいるのか、アップルボールを切ると、ホワッとほのかな良い匂いがたちます。またリンゴは、リンゴ本来の程よい酸味が残されており、丸ごと1つ食べてもしつこく感じません。

お薦めは、このアップルボールを温めて、お好みでホイップクリームを少し添えて食べるスタイルです。このパティスリー内にあるカフェで食べる場合には、この形式で出してくださるとのこと。

オランダを旅する機会がある際には、ぜひこのオランダ・ベルギー地方の名物スイーツ、「アップルボール」をお試しあれ!

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