今が旬、「黄金のホワイト」なるホワイトアスパラづくしメニューを堪能しよう!

皆さんが春の訪れを感じる食材には、どのようなものがあるでしょうか?日本では、タケノコや山菜、フルーツだと鮮やかな赤いイチゴなどを「春の味覚」と感じる方が多いかもしれません。

ではヨーロッパの人々が、春に待ちわびる食材は?というと、何といっても代表格は「生のホワイトアスパラガス」です。

日本では「アスパラガス」と聞くと、日本の市場に並ぶアスパラガスの9割ほどが「緑」でもあり、連想されやすいのはグリーンアスパラガス。

「ホワイトアスパラガス」は生産されていますが、缶詰用が多く、年中購入できるもの。「ホワイトアスパラガス」=春というイメージを少し意外に思われるかもしれません。

でも実はヨーロッパでは、「アスパラガス」の生産量の約7割近くが「ホワイト」かつ「生食用」で占められています。

日光を一杯浴びて育つグリーンアスパラガスに対して、「黄金のホワイト」と称される美しい色を保つため、土を盛り日光が当たらないように大切に栽培されます。そして春直前から春に収穫されるのです。これ故、春を感じさせる貴重な食材なのです。

またもちろん、季節限定である珍しさだけではなく、その独特の「味」も人々の心を惹きつける要因です。

ホワイトアスパラガスを一口噛むと、フワリと優しい匂いが立ち込めます。そして次に続くは、奥底に多少の苦みを感じさせつつも、ほのかな甘みを持つ栄養たっぷりの溢れんばかりのジュース。身体が、新鮮なアスパラガスのジュースで浄化されていく感覚です。

こうして大人気の「ホワイトアスパラガス」。春が来ると、新聞やテレビでは、「今年最初のアスパラガス収穫!」や「今春のホワイトアスパラガスのテースティングパーティ」といったニュースでにぎわいます。

特に「ホワイトアスパラガス」の熱狂的なファンが多いのが、ドイツ、オランダ、ベルギー、フランス、スペインなどの国々です。自国でも生産をし、かつ他地域・他国からも輸入しています。

昨年は1400万キロ生産し、質の高いホワイトアスパラガスの生産地として有名なオランダ。隣国ドイツから、最高の逸品を求めて、オランダ南部の農家直営マーケットに足を運ぶ人々も多くいるそうです。

またレストランでは、春限定「アスパラづくし」メニューが並びます。前菜・メインメニューともに、生のホワイトアスパラガスがふんだんに使われています。

前菜で多いのは、ホワイトアスパラガスのスープや、ホワイトアスパラガスとスモークサーモンの盛り合わせ。

メインメニューでは、お肉やお魚と共に、贅沢にも4-5本の茹でたホワイトアスパラガスが並びます。AAという高評価のホワイトアスパラガスは、太さ18-28㎜、長さは17-22㎝と立派な大きさ。パッと見ると、お肉やお魚の方が、ホワイトアスパラガスの「つけあわせ」かのように見えることもあります。

定番メニューは、大ぶりなハムでホワイトアスパラガスを包み、ゆで卵の微塵切りとクリーム風味の「オランデーズソース」などをかけて頂く方法です。また最近では、焼いたサーモンと組み合わせたメニューも良く見られます。

ドイツやベルギーなどではビールと共に、フランスやスペインではキリッと冷えた白ワインと共に楽しむことも。

なお、国によるばらつきはありますが、生のホワイトアスパラガスが市場に出回るのは、3月頃から6月頃です。例えばオランダでは、実際には多少早くに出回り始めますが、「オフィシャル」な「ホワイトアスパラガス」日程は「4月の第2木曜日から6月24日」です。

この期間に「ホワイトアスパラガス」大国を旅される際には、季節限定の「ホワイトアスパラガス尽くしメニュー」をぜひ堪能してみてください!

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