待つのが嫌いなポーランド人が行列を作ってまで食べるポーランド餃子専門店!グダンスクのピエロギ専門店「ピエロガルニア・マンドゥ Pierogarnia Mandu」

日本ではあまり馴染みがありませんが、ポーランドは知る人ぞ知る美食の国。

食材の種類が豊富なうえ、ロシアをはじめとする周辺国の影響を受け、料理のバリエーションも多彩。しつこすぎない素材の風味を生かした味付けは、日本人の口にもよく合います。

数あるポーランド料理のなかでも、「国民食」といわれるのが、「ポーランド風水餃子」とも称されるピエロギ。

同様の餃子のような料理は、東ヨーロッパ各国やロシアでもみられ、国によって呼び名が異なります。

そのルーツは中国の水餃子とされ、シルクロードを経てヨーロッパに至り、それぞれの国の食材でアレンジされて、しだいに東ヨーロッパの食文化の一端を担うようになりました。

ポーランドではもともと貧しい農民の料理でしたが、調理法に工夫したり、より高価な食材を用いたりすることにより、あらゆる社会階層に普及していったといいます。

そんなポーランドには、各地にピエロギを売りにする専門店「Pierogarnia(ピエロガルニア)」が多数存在します。

今回ご紹介するのは、バルト海沿岸の港町グダンスクの大人気店「Pierogarnia Mandu(ピエロガルニア・マンドゥ)」。

地元の人々の熱烈な支持を受けるピエロギ専門店で、食事どきともなれば行列ができるほど。食べ物のためにわざわざ並ぶことを好まないポーランド人をも並ばせてしまうほどのお店なのです。

旅行サイト「トリップアドバイザー」でも、グダンスクのポーランド料理でナンバーワンの実力。アメリカ出身の俳優で、ミュージシャンでもあるジャレッド・レトもここのピエロギを気に入り、楽屋に持ってきてほしいと言ったとか。

Centrum店の場所は、グダンスク中央駅からほど近い、地元の人々が多いエリア。旧市街からも徒歩圏内なので、観光の合間にも簡単にアクセスできます。

モダンなカフェ風の店舗は、一見するとピエロギ専門店には見えないほど。けれども店内では、今まさに新鮮なピエロギがひとつ、またひとつと実演形式で作られていきます。

作っている光景を見せるのは、それだけ自信がある証拠。地元の人々に人気のピエロギに、ますます期待が高まります。

専門店だけに、ピエロギのバリエーションは実に豊富。カッテージチーズとじゃがいもを使ったものや、キャベツとマッシュルームを使ったものなど、伝統的なピエロギのほかに、豆腐を使ったアジア風のピエロギや、ドライトマトなどを使ったイタリア風のピエロギもあります。典型的な茹でたピエロギのみならず、オーブンで焼いたものも。

さらには、イチゴやブルーベリー、チョコレートなどを使った甘いピエロギも注文できます。

とはいえ、まずはポーランドの伝統的な具材を使った、茹でたピエロギにトライしてみたいもの。

筆者のおすすめは、マッシュルームにチーズ、タマネギ、パセリを使ったピエロギ。上には、焦がしベーコンやタマネギを使ったソースがかかっています。18.5ズオッティ(約550円)というお手頃価格ながら、たっぷりと10個のピエロギが載った一皿はボリューム満点。

薄くつるりとした皮の中には、素材の風味が凝縮された具材がぎっしりと詰まっています。

マッシュルームのダシと、タマネギの甘み、パセリのほのかな苦みとチーズのコクがベストマッチ。さらに焦がしベーコンの香ばしさがあいまって、何度でも食べたくなる奥深いおいしさです。

味付けもほどよく塩気が強すぎないので、日本人の繊細な味覚にもフィットします。ポーランドは、具だくさんで栄養満点のおいしいスープがあちこちで食べられる国。酸味と甘みのバランスが絶妙なトマトスープとあわせて、名物のピエロギに舌鼓を打ってはいかがでしょうか。

おしゃれな空間で、手ごろな値段で絶品ピエロギが楽しめる「ピエロガルニア・マンドゥ」。その実力は、「行列のできる店」の称号に恥じないものでした。

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名前 ピエロガルニア・マンドゥ Pierogarnia Mandu Centrum
住所 ul. Elżbietańska 4/8, Gdansk 80-894
公式サイト http://pierogarnia-mandu.pl/en/