富士登山の疑似体験ができる!静岡県富士宮市『静岡県富士山世界遺産センター』

静岡県富士宮市にある『静岡県富士山世界遺産センター』。

2013年にユネスコの世界文化遺産に登録された「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」を後世に継承していくための拠点施設です。

日本の誇りであり、日本人の心のふるさとである富士山が世界文化遺産に登録されてから約5年半。富士山について更に深く究め、その文化的価値を永く守り続けるため、日本だけではなく海外にも日本が誇る富士山の魅力を伝えるために設立されました。

『静岡県富士山世界遺産センター』は、JR身延線「富士宮」駅から徒歩8分の場所。富士山本宮浅間大社の鳥居に接しています。そしてこのユニークで特徴的な外観の施設は、建築家の坂茂氏が手掛けたものです。

施設は展示棟、北棟、西棟の3棟で構成されており、木格子で覆われた逆円すい形の建物は「逆さ富士」を表現しており、手前の広大な水盤に、逆円錐形の姿が池に映ると富士山となって映り込みます。

この『静岡県富士山世界遺産センター』では、静岡県の特徴である海からの富士登山を疑似体験することができます。

それでは早速、館内に入ってみましょう。

1階のアトリウムは、無料で利用できるスペース。有料ゾーンへは、逆さ富士型の内部へと続くスロープから入ることができます。

館内は6角ゾーンに分かれており、それぞれ富士山の表情の違いや歴史を紹介しています。

・1階から5階を繋ぐらせんスロープを上がり富士登山を疑似体験

1階から5階を繋ぐ全長193メートルのらせんスロープを上がり、タイムラプスに投影される映像を楽しみながら静岡県側の特徴である海からの富士登山を疑似体験できます。

・5階の展望ホールで富士山の眺望を楽しむ

スロープを上がりきると5階の展望ホールに到着。目の前広がるのは本物の富士山!展望ホールからは見える富士山は、まるで一枚の絵のよう。

そして展望ホールから屋外テラスに行き、風に当たりながら富士山を鑑賞すると本当に登山した気分になれます。ここで休憩しながら周辺の構造物に遮られない富士山の眺望を独り占めしてみましょう。

また、テラスに敷き詰められた石は、大沢崩れの扇状地で採取された富士山の石を使用しています。

・荒ぶる山(展示棟5階)

最上階で富士山の絶景を楽しんだ後は、再びスロープを下りながら富士山の世界観を楽しんでいきます。展示棟5階の「荒ぶる山」ゾーンに進むと、富士山と人との出会いの物語を紹介します。

広大な太平洋を囲む「火の輪」、環太平洋火山帯の一角で産声を上げた富士山は、若く活発な火山。この荒ぶる山と人類との出会いは、およそ3万5千年前なのだとか。

・聖なる山(展示棟4階)

「聖なる山」ゾーンでは、富士山への信仰をキーワードに、富士山のもつ普遍的な価値を紹介しています。

富士山の美しい景色や豊かな自然の恵みが、長い歴史を通して様々な信仰を生み出し、今も日本人にとって心のよりどころとなっています。

・美しき山(展示棟3階)

「美しき山」ゾーンでは、美術や文学に表された富士山について紹介しています。白雪をまとい優雅に稜線を垂下させるその麗しい姿は、古来詩歌に頌えられるとともに、絵画作品としても伝えられてきました。

・育む山(西棟3階)

「育む山」ゾーンでは、高山帯から駿河湾までの生態系を紹介しています。富士山は駿河湾の海底から測ると6,000mを超える高山。山頂の雪や雨は地面に染み込み、海底からも湧き出し、この水がさまざまな生命を支えています。

このゾーンでは、インパクトのある壁の富士山が印象的。富士山の地層と背景の空、駿河湾の海底地形を表現するこの壁面と床面の左官は、左官技能士の挟土秀平(はさどしゅうへい)氏により仕上げられています。

造作には顔料は使用せず、すべて天然の土の色合いによるグラデーション。尚、富士山の背景の空は赤土が使われています。

・受け継ぐ山(北棟3階)

北棟3階の「受け継ぐ山」ゾーンは、1階からの吹き抜けになっておりフロア全体が明るく、大きな窓からは富士山を望むことができます。

真ん中のテーブルには富士山に贈るメッセージが吊るされています。メモとペンが設置されているのでこちらで富士山にメッセージを残してみてはいかがでしょうか。

同フロアの屋外には、富士山に模して造った「富士塚」が展示されています。

・映像シアター

2階には映像シアターがあり、265インチスクリーンで富士山を見ることができない日でも美しい富士山を楽しめるよう映像で鑑賞することができます。

特に最前列では、没入感のある映像を楽しめるので、空いていたら最前列に座ってみてください。

・カフェ&ミュージアムショップ

全て鑑賞し終わった後、再び1階アトリウムへ。フロア内には、富士山ライブラリーやカフェ、ミュージアムショップがあるので、お土産も忘れずに。

・隣接する「富士山本宮浅間大社」で参拝もできる

いつでも日本が誇る富士山を身近に体感できる『静岡県富士山世界遺産センター』を訪れたら、近くにある「富士山本宮浅間大社」の参拝をしてみましょう。

こちらは、全国に約1,300社ある浅間神社の総本社であり、「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産の一つとして世界文化遺産に登録されている神社です。

浅間大社の参拝とあわせて、富士山をより身近に感じてみてはいかがでしょうか。

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施設 静岡県富士山世界遺産センター 
住所 静岡県富士宮市宮町5番12号
開館時間 通常9:00〜17:00(7、8月・9:00 ~ 18:00)※最終入館は、閉館の30分前
休館日 毎月第三火曜日、施設点検日(2019年:6/10~14,12/3~6) ※第三火曜日が祝日の場合は開館し翌日休館
施設のHP https://mtfuji-whc.jp/

施設 富士山本宮浅間大社
住所 静岡県富士宮市宮町1-1
施設のHP http://fuji-hongu.or.jp/sengen/

静岡デスティネーションキャンペーン特設サイト http://hellonavi.jp/dc/index.html



この記事のお店・スポットの情報

お店・スポット名 : 静岡県富士山世界遺産センター

住所 : 静岡県富士宮市宮町5番12号