イスタンブールで水タバコを吸うならココ!300年の歴史ある穴場スポット「チョルルル・アリ・パシャ・メドレセスィ」

水タバコは現在のイランで発明されたタバコの一種で、日本では水ギセルや水パイプとも呼ばれています。エジプトでは、シーシャ、インドやパキスタンではフッカー、トルコではナルギレと呼ばれ、現在ではイスラム圏以外でも、世界各国にある中近東料理店などで体験できるようになり、世界でも広く知られるタバコのひとつとなっています。

トルコのイスタンブールには、水タバコ、つまりナルギレを吸うことができるお店がたくさんあります。素敵な景色を見渡すことができるカフェであったり、裏路地のこっそりとしたナルギレ専門店であったり、短い旅行中であっても至る所でナルギレを吸うチャンスがあるのです。

イスタンブールの旧市街には、300年以上前に造られた歴史ある神学校(メドレセ)の一角に、ナルギレを吸うことができるスポットがあります。それが「チョルルル・アリ・パシャ・メドレセスィ」です。

市内を走るトラムT1線のチェンベルリタシュ駅とベヤズット駅の中間あたりに位置し、外観はごく普通、もしくは目立たないといってもいいほど地味なので、存在を知らなければ素通りしてしまいそうなくらいです。つまり、知る人ぞ知る穴場スポットなのです。

「チョルルル・アリ・パシャ・メドレセスィ」はモスクと神学校から構成されており、オスマン帝国時代のスルタン、アフメト2世の時代から活躍した宮廷の役人で最終的には大宰相の役職に就いた、チョルル出身のアリ・パシャに因んだ複合施設です。

敷地内に足を踏み入れてみると、かつて神学校として利用されていた部分は土産屋のスペースになっており、グランドバザールよりは小規模ながらも様々なトルコ土産が揃っています。その土産屋の先にある神学校の中庭を利用したスペースで、ナルギレを吸うことができるようになっています。

だいたいは地元の男性客で、平日の朝早くからお気に入りの椅子やソファに腰掛けて、ゆっくりとタバコをふかしながら新聞を読んだりぼーっとしたり友達同士で会話をしている姿が見受けられます。休日は団体の客も増え、こじんまりとした中庭の人口密度が一気に上がり、独特の活気に包まれます。

300年以上の歴史がある場所とだけあり、よく見てみると壁がそれなりに汚れていたりはげていたりしますが、それもローカルなこのスポットならではの魅力です。いかにもトルコらしい模様の絨毯やクルアーンの一節が壁面にかけて飾られてあったり、明かりの灯ったトルコランプが剥がれ落ちそうな壁面を柔らかく照らしている様子、そしてナルギレを吸うボコボコという音とフレーバーの甘い香りも、どこか風情があります。

アップルやミント、バラのフレーバーのナルギレのほか、チャイやサレップなどの飲み物もあるので、水タバコが吸えなくてもメドレセで時間を過ごすことができます。オスマン帝国時代の古き良き趣がいまに残る、旧市街のど真ん中にある隠れ家のようなスポットで、地元の人たちに紛れながら水タバコ体験をしてみてはいかがでしょうか。

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名前 チョルルル・アリ・パシャ・メドレセスィ(Çorlulu Ali Paşa Medresesi)
所在地 Mollafenari Mahallesi Yeniçeriler Cd. No:38 34120 Fatih/İstanbul