これぞ博多のうどん!60年以上変わらぬ味を提供し続ける「因幡(いなば)うどん」


福岡県・福岡市。

九州の空の玄関口として日本のみならず世界中の人達から愛されているこの街は、かつては中心地区を流れる那珂川を境にして、西側は城下町、東側は商人町として発展していました。

城下町側を「福岡」、商人町側を「博多」と呼ばれていた街の名前は、明治時代になって福岡市に統合されましたが、実はこの統合には紆余曲折があったため、現在でも市の名前と駅名とが2つに分かれたままとなっています。

城下町として、商人町として栄えた博多は、実はうどん発祥の地。

そんな博多には数多くのうどん店がひしめき合っていますが、その中でも昭和26年に創業し、当時と変わらぬ味を提供しつづけ、博多っ子に愛され続けてきたお店があります。

それが今回ご紹介する「因幡(いなば)うどん」。

創業1951年(昭和26年)の「因幡(いなば)うどん」

こちらのお店、創業1951年(昭和26年)という老舗のうどん店。

1951年といえば、第二次世界大戦が終わり、わずか6年しか経っていない年。

時代は朝鮮戦争の真っ只中であり、戦争特需によって戦後の日本が徐々に豊かになっていく、そんな時代に産声を上げたのが今回ご紹介する「因幡うどん」です。

創業当時から変わらぬ味わい深いうどん
こちらのお店、4店舗ほど博多に展開していますが、その全ての店舗で、いまでも創業当時から変わらぬ味わいを今も守り続けています。

塩水を作り一晩ねかせた後、小麦粉とこねて一晩ねかせるという手間のかかった自家製麺は、創業当時から変わらぬ製法で、そのふわっと柔らかく包み込むような味わいは今でも博多っ子に愛されています。

優しい味わいのオリジナルなダシ
こちらのお店のダシは、羅臼(ラウス)産の天然昆布を水出ししたものに、五島・島原産煮干いりこやカツオなどを加えた、味わい深い出汁。

そんな極上の出汁に、海水塩と大分は日田(ひた)の原次郎左衛門の醤油を加えて、ダシが完成します。

素材は全て天然ものなどを使用しているので、奥行きのある味わい深いダシになっています。

さらに提供する前に、湯せんしたものを丼に注ぐというこだわりよう。直火ではなく柔らかく暖められたダシは他のお店とひと味違います。

この店オリジナルのゴボウ天
こちらのお店のゴボウ天、作り方が通常の天ぷらと少し違います。

まず揚げ玉つくり、それらを寄せ集めたものを天ぷらの土台として、その土台の上にスライスしたごぼうを浮かべるというスタイル。

そのため、サクっとした歯触りと揚げ玉の食感を楽しみながら、また、揚げ玉を寄せ集めたからこそ、ダシのしみ具合が良い加減になっているという、計算されたゴボウ天になっています。

うどん発祥の地、博多で味わう、博多っ子に愛されてきたゴボウ天うどん。

その柔らかなうどんの食感とあと引くダシの味わいは、きっと博多を訪れる人々をこれからも幸せにし続けるに違いありません。

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お店 因幡うどん(いなばうどん)

店舗
ソラリアステージ店(天神):西鉄福岡駅B2F[ソラリアステージ味のタウン内]
博多駅店(博多駅):駅ビルB1F 博多1番街内
博多デイトス店(博多駅):JR博多駅筑紫口側デイトスB1F
渡辺通店:渡辺通2丁目3-1

ホームページ http://www.shokokai.ne.jp/hp/inaba/