古き良き伝統と現代のスタイリッシュな文化が交差するイギリスの都市グラスゴー

イギリスの北部スコットランド。

その名を耳にして、ネッシー伝説やバグパイプの演奏、荒涼とした自然を想像する方も多いのではないでしょうか?そんなスコットランドには、ロンドンの様な華やかさは無いものの、それぞれが持つ味を活かしながら発展してきた素敵な街がいくつもあります。

今回はそんな魅力的な街の中から、グラスゴーを紹介します。

グラスゴーの街は産業革命後のイギリスにおいて、とても重要な役割を果たしていました。1707年にイギリスに合併された後、この街は急速な発展を遂げます。その後の産業革命の際には、綿工業や造船をはじめとする重工業の中心地、また砂糖や煙草の貿易地として栄えました。

工業都市として栄えたグラスゴーは戦後の不景気により一時衰退し、街では犯罪も多発しました。しかしその後この街は「芸術・文化の都市」として再起を図り、見事生まれ変わるのです。

現在のグラスゴーは、かつては工業都市であったことが想像できないほどのスタイリッシュな都市になっています。大学が幾つもあり若者が集まってくることから、サブカルチャーも発展しました。

それら大学の中でも、長い歴史と伝統を誇るグラスゴー大学は、その名に恥じない堂々とした外観がとても美しい大学です。1451年に設立された大学は、オックスフォード、ケンブリッジとならぶ英国最古の大学です。

ジェームズ・ワットやアダム・スミスといった歴史における重要人物を数多く輩出してきた大学。日本で活躍した学者や実業家の中にも、かつてここで学んだ人達がいます。世界中から優秀な学生が集まるこの大学は、現在でも特に医学分野においては英国内で右に出る者はいません。

大学の敷地内は誰でも自由に見学することができ、美術館や博物館も一般向けに解放されています。まるで映画のワンシーンの様な美しい建物を目にすれば、まるで中世にタイムスリップしたような気分になります。こんな素敵な大学なら、授業が無くても毎日通いたくなってしまいますね。

また大学の敷地内には、スコットランド出身で世界中の建築家や芸術家に大きな影響を与えた建築家、チャールズ・レニー・マッキントシュの家があります。各部屋の設計を手掛けたのは、もちろんマッキントシュ夫妻です。内部では彼らが住んでいた時の様子が忠実に再現されており、当時の生活をうかがう事ができます。

入り口は実際の家のドアではなく、隣にあるギャラリーの中から入ります。志向を凝らした間取りや内装は、建築に興味のない人でも楽しめますよ。

あまり観光地というイメージのないグラスゴーですが、行ってみると紹介した場所の他にも特に芸術分野に関する見どころが多くあります。古いものと新しい物、そして様々な文化が混ざり合う都市グラスゴー。あなたも一度足を運んでみてはいかがでしょうか?

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