南紀勝浦温泉「ホテル浦島」が創業70周年を迎え大規模リニューアル! 新しくなった日昇館の宿泊体験記

吉野熊野国立公園の中に位置し、洞窟温泉「忘帰洞(ぼうきどう)」で知られる、和歌山県南紀勝浦温泉「ホテル浦島」。2026年12月に創業70周年を迎えるにあたり、本館ロビー、日昇館の客室、レストランの大規模な改装を実施し、2026年8月1日に日昇館をリニューアルオープンしました。
新しくなった日昇館のモダン和室に宿泊し、レストラン「Chef’s Live Kitchen URASHIMA」で食事をいただいてきたので、リニューアルポイントを中心に感想を交えて詳しく紹介します。
ホテル浦島へのアクセス

ホテル浦島は、和歌山県東牟婁郡那智勝浦町にあり、最寄り駅はJR紀伊勝浦駅です。名古屋駅からはJR特急列車南紀で約3時間56分、新大阪駅からはJR特急列車くろしおで約3時間40分の距離です。
JR紀伊勝浦駅から勝浦港・観光桟橋まで約6分歩き、送迎船「浦島丸」でホテル浦島へ向かいます。わずか5分ほどの乗船ですが、海からの入館は非日常な体験で、これから始まるホテルステイへの期待が高まります。(荒天の場合はシャトルバスでの送迎対応)
新ロビーエリアとブルーラウンジ

送迎船を降り、エントランスから本館に足を踏み入れると、「ICHIGO ICHIE(一期一会)」をコンセプトにした開放的なロビーエリアが広がっています。伝統的な技法で描かれた紀伊勝浦の亀や松、波をモチーフにしたシンボリックなアートや、フロントのマーブルカウンターが印象的です。

新しく生まれ変わったロビーエリアには最新の自動チェックイン/チェックアウト機が導入されています。

単なる効率化ではなく、お客様を長いチェックインの列から解放し、事務的な手続きをスマートに完結させることが目的で、導入後はスタッフがお客様の旅の目的を聞いて、おすすめの過ごし方を提案するといったおもてなしに、より多くの時間を割けるようになったとのこと。

ホテル浦島の総客室数は4館合わせて365室もあり、送迎船を利用する関係で、チェックインが一時に集中しやすいです。しかし、セルフチェックイン機を使えば、簡単な画面操作で、チェックインからルームキーの発行、精算までスムーズに行うことができ、長く待つ必要がなくなりました。

また、ロビーエリアの一角には、キャリーケースも収納できる最新式のセルフクローク(ロッカールーム)を完備。チェックイン前やチェックアウト後に、身軽に観光を楽しめます。

ロビーからシームレスにつながっているのが、新設されたブルーラウンジです。波をイメージしたブルーの絨毯が敷かれ、数々の調度品で彩られたラウンジは、大人の隠れ家のような雰囲気。チェックイン後にくつろいだり、滞在中にふらりと立ち寄ったり、一人ひとりが自由な時間を過ごせる場所となっています。奥には授乳室もあり、赤ちゃん連れのファミリーも安心です。
うみのトンネル、海中スタンドバー、うらしまセレクト

今回のリニューアルでは、本館、日昇館、なぎさ館の3つの館を結ぶ約90メートルの連絡通路が、回遊空間「うみのトンネル」として生まれ変わりました。デザインテーマは「海の生き物と浮き玉が誘う海中世界への没入体験」です。入り口をくぐれば、那智勝浦の海のような真っ青な世界が広がり、大きなマグロと亀のモチーフがゲストを出迎えてくれます。

大波をモチーフにしたダイナミックなフォトスポットで記念写真を撮ったり、マグロエデュケーションパネルで那智勝浦で水揚げされるマグロについて楽しく学んだりすることができます。

その先にあるのは、和歌山・南紀勝浦ならではの梅酒・日本酒・みかんジュースを飲み比べできる角打ちコーナー「海中スタンドバー」です。日本酒6種類、梅酒8種類、ジン1種類、ウィスキー1種類、みかんジュース8種類の合計24種類が揃っており、1杯ずつタッチ決済で購入できます。

スタイリッシュなカウンターで好みの飲み物を楽しめば、夕食前の期待感と高揚感がさらに高まることでしょう。隣には、大人心をくすぐる「おつまみクレーンゲーム」が複数台設置されており、10円から手軽に遊べます。おつまみのほか、みかんのクレーンゲームもあるのが和歌山ならでは。

さらに奥には、厳選したお土産を揃えるショップ「うらしまセレクト」があります。お菓子、加工食品、調味料、コスメ、雑貨など、和歌山・熊野の魅力が詰まった300種類以上も特産品が揃っているので、旅の思い出になるお土産をぜひ探してみてください。角打ちコーナーにあるお酒で気に入ったものがあれば、こちらでボトル購入ができますよ。

日昇館となぎさ館への通路が分岐するところにあるのが、ワールプールと名付けられたパブリックスペースです。那智勝浦の波渦をドレープでダイナミックに表現した装飾天井の下には、サンゴ礁をイメージしたシートエリアがあり、海の青に包まれながらくつろげます。漁師さんが浮きとして用いた“ビン玉”に着想を得たという電球の灯りも幻想的です。
ホテル浦島は、広大な敷地に4つの建物があるため、宿泊棟間の移動距離はそれなりにあります。しかし、海に包まれるような視覚体験を提供してくれる「うみのトンネル」ができたことで、単に移動するだけだった通路が体験エンターテイメント空間に変わり、通るたびにワクワクしました。
日昇館の新客室「モダン和室」

ホテル浦島の4館のうち、唯一外海(熊野灘)に面した日昇館も、4か月かけて大幅リニューアルを完了。従来は、すべての客室が和室に布団を敷くスタイルでしたが、5階から8階までの全客室が、和の温もりと洋の機能性が融合したベッドスタイルに刷新されました。
マットレスは世界中の一流ホテルで採用されているアメリカのマットレスブランドSerta(サータ)のもの。硬すぎず柔らかすぎない絶妙なフィット感で、深く質の高い眠りへと導いてくれます。

ヘッドボードにあしらわれたファブリックは、ホテル浦島のシンボルカラーの「うらしまブルー」。余白の美を尊ぶ「WABI SABI」をコンセプトとした、ゆとりあるくつろぎの空間となっています。

真新しい琉球畳はさらりとして、素足で歩くのが心地よいです。壁際には50インチの薄型テレビ、窓際には座って海を眺められるよう海側に向けてプライベートソファが設置されています。

日昇館は太平洋の荒波が打ち寄せる絶景の館であり、この客室の最大の主役はなんといっても窓の外に広がる雄大な太平洋の景色です。ソファに腰を下ろし、刻一刻と表情を変える空を眺めながら、読書をしたり、お酒を嗜んだり……。日常から離れて、何もしない贅沢な時間を過ごせます。

日昇館の名の由来でもある美しい日の出を、お部屋にいながらにして眺めてみてください。

上写真は6階のお部屋で早朝に撮影したものですが、お部屋の位置や季節によって日の出の見え方は異なります。よりよい眺望を望む方は「モダン和室 高層階」を予約するとよいでしょう。

そのほか、日昇館には4~5名のご家族にぴったりのスイート(定員5名/キングサイズベッド1台+シングルベッド2台+エキストラベッド)もあります。
新レストラン「Chef’s Live Kitchen URASHIMA」

全面改装を経て、日昇館の新たなスタンダードダイニングとして生まれ変わったのが、レストラン「Chef’s Live Kitchen URASHIMA」です。開放感のある吹き抜けで、壁にはまるで新緑を写したかのようなアートが設置され、温かみのあるモダンなペンダントライトが彩りを添えています。

窓の外に広がる海の鮮やかなグラデーションに合わせ、室内のソファーには美しいブルーを採用。

紀伊勝浦の海を目の前に、朝はきらめく朝日とともに爽快な朝食を、夕暮れどきには刻一刻と移り変わる美しい空の色を眺めながら特別な夕食をいただけます。

その素晴らしい食事を演出するのが、新設されたブッフェ・ライブキッチンエリアです。オリジナル低温調理ステーキや茹で上げパスタなど、大理石や御影石のカウンターごしにシェフたちが腕をふるい、音や香り、料理ができあがる躍動感に食欲と期待が高まります。

お値段以上の満足を味わっていただけるようにと工夫された料理の数々は、目にも舌にも美味しいものばかり。焼き立てのステーキやうなぎといったご馳走も好きなだけいただけます。なかでも、ぜひ味わってほしいのが那智勝浦が誇る生まぐろです。

黒潮本流の影響を受け、回遊魚が集積する那智勝浦は、延縄(はえなわ)漁法で獲れた生まぐろの水揚げ量日本一として知られています。ホテル浦島で提供している天然の生まぐろは、冷蔵のまま流通しているため、マグロ本来の風味、上品な旨み、もっちりとした食感を堪能できます。

職人が目の前で握る勝浦の生マグロ寿司など、ライブ感あふれるお料理をぜひ堪能してください。タイミングがあえば、マグロを解体するところを目の前で見られるかもしれません。

オールインクルーシブで、日本酒、焼酎、ワイン、梅酒、ビールといったアルコールを含めて、ドリンクも飲み放題です。日本酒や梅酒は和歌山県産のものを中心に取り揃えられています。

朝食は、ホテルメイドのものを中心としたパンやドーナツ、シェフが鉄板で焼き上げるフレンチトースト、チーズやトマトなどお好みの具材を入れて作ってくれるオムレツといった洋食や、自分で作る手巻き寿司などの和食から、好きなものを好きなだけいただけます。
新鮮な野菜や果物などでビタミンもチャージし、元気に一日のスタートを切ることができました。
天然洞窟温泉「忘帰洞」で絶景と名湯を堪能

那智勝浦温泉には200本以上の泉源があり、その湧出量は毎分21,000リットルに達するとのこと。ホテル浦島にも10の源泉があり、硫黄分を豊富に含む高濃度の湯が豊富に湧き出ています。
館内に6つの湯処(うち1つは山上館宿泊者限定)があり、大浴場では源泉掛け流しの湯を堪能できることは、ホテル浦島の大きな魅力で、リニューアルを経てもまったく変わりません。

ホテル浦島で最も有名なのは、紀州藩主・徳川頼倫公に「帰るのを忘れるほど」と褒められた天然洞窟温泉「忘帰洞」です。間口25メートル、奥行50メートル、高さ15メートルの大洞窟は他の温泉地では味わえない迫力があり、自然の造形美と太平洋の荒波を望む唯一無二の体験ができます。

洞窟内で反響する荒波の音を聞きながら温泉に浸かっていると、大自然が創りだした神秘に畏敬の念を抱かずにいられません。 午前(5時から10時)と午後(13時から23時)とで男女入れ替え制になっているので、ぜひ時間を変えて、両方の大浴場を利用してみてください。
まとめ

太平洋を望む狼煙山半島に築かれた歴史ある名湯の宿、ホテル浦島。海と陸との境界に広がる独特の立地、複雑に連なる館内構造、そして半島全体を包み込む雄大なスケール感は、唯一無二です。
新客室で太平洋を眺めながらゆっくり過ごしたり、源泉かけ流しの大浴場で絶景と名湯を堪能したり、南紀勝浦のまぐろ料理が並ぶブッフェに舌鼓を打ったり……。新しく生まれ変わったホテル浦島で過ごす特別な時間は、きっと忘れない思い出になることでしょう。

ホテル浦島のある那智勝浦町には、世界遺産に登録されている熊野那智大社や日本一の高さを誇る那智の滝などの見どころもあり、観光も楽しめます。ぜひ次の旅先の候補に加えてみてください。
Post: GoTrip! https://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア

名称:ホテル浦島
所在地:和歌山県東牟婁郡那智勝浦町勝浦1165-2
アクセス:JR紀伊勝浦駅から勝浦港・観光桟橋まで徒歩移動し(約6分)、送迎船での入館
Web:南紀勝浦温泉の宿 ホテル浦島