【ドイツ】中世の面影を残すテューリンゲンの古都「エアフルト」の旧市街を歩く

ドイツ中央テューリンゲン州の州都エアフルト(Erfurt)は、中世の時代からヨーロッパにおける交通や交易の中心地として栄えた、1,300年近い歴史を誇る古都です。大聖堂とセヴェリ教会が並び立つ華やかな町並みから、「百塔の町」「テューリンゲンのローマ」などと称えられてきました。
文豪ゲーテゆかりの地としても知られており、ゲーテは16歳で初めてこの街を訪れて以来、生涯で50回も滞在したのだとか。1808年にゲーテはこの街でフランス皇帝ナポレオンに謁見しました。

エアフルトのシンボル的存在は、小高い丘の上にある荘厳なエアフルト大聖堂(Erfurter Dom)とセヴェリ教会(Severikirche)です。大聖堂の歴史は、8世紀に建てられた司教座としての教会から始まり、現在の姿は12世紀のロマネスク様式と14世紀から15世紀にかけてのゴシック様式の要素が重なり合っています。

その隣にあるセヴェリ教会は、3本のとんがり屋根が特徴の早期ゴシック様式の教会です。

旧市街を見下ろす丘の上に広がるのは、星形に築かれた“難攻不落”のペータースベルク要塞(Petersberg Citadel)です。ほぼ完全な姿で残るバロック様式の都市要塞として知られ、整備された展示施設や散策ルートで歴史を体感できるスポットとして多くの人が訪れています。

迷路のように続く暗い地下通路を巡る体験ができるガイド付きツアーに参加すれば、ひんやりとした空気も相まって、要塞の歴史をより間近に感じられることでしょう。

ドーム広場(Domplatz)から市電の通るマルクト通りを東へ5分ほど歩くと、19世紀に建てられたネオゴシック様式の市庁舎(Rathaus Erfurt)が見えます。内部には、エアフルトやテューリンゲンの歴史を描いた壁画が残されており、豪華な「祝祭の間」を見学することも可能です。

市庁舎に隣接する広場・フィッシュマルクト(Fischmarkt)を囲むように、「大かまどの家」や「ギルドハウス」といった愛称で親しまれる、個性的な装飾が施された歴史的建造物が並びます。

市庁舎の先にあるのが、クレーマー橋(Krämerbrücke)です。全長約120メートルにわたって続くこの橋の両側には木組みの家々がひしめき合うように並び、今も人々が暮らしています。道路からそのまま石造りの橋へと続いており、川面がまったく見えないため、言われるまで橋の上を歩いていることに気づかないかもしれません。

「クレーマー」とは小売り商人という意味で、中世には遠方から来た商人たちでにぎわったのだとか。現在、橋の建物の1階には、レストランやカフェ、チョコレート店、手工芸品店、みやげ物店などが並んでおり、散策しながらショッピングを楽しめます。

裏側にまわって川岸から見ると、カラフルな美しい橋であることがわかります。その橋の姿から、フィレンツェのアルノ川に架かるヴェッキオ橋を連想する人もいるでしょう。

川沿いの道を北に進むとすぐに、チョコレート工房を併設したショップ「ゴルトヘルム・ショコラーデンマニファクトゥーア(Goldhelm Schokolade)」があります。

ゴルトヘルム・ショコラーデンは、ビーントゥーバー(カカオ豆からチョコレートになるまでの全工程を一貫してひとつの作り手が担当するチョコレートの製法)の高品質なチョコレートを販売する人気店です。

創業当初から変わらない定番商品の「ブリュッケン・トリュフ」は、ベルベットのような滑らかなココアパウダーの薄い層で包んだチョコレートトリュフ。

口の中でとろける繊細な舌触りを堪能できるチョコレートはお土産にもぴったりです。いろいろなフレーバーが揃っているので、お好みのものを探してみては。

中世の美しい街並みが残る街エアフルトは、ICE特急でフランクフルトから2時間10分ほど。フランクフルトを訪れたら、ぜひエアフルトまで足を延ばして、歴史の趣を色濃く残す旧市街の散策を楽しんでみてください。
参考:エアフルト観光局(英語)
Post: GoTrip! https://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア