【イタリア都市巡り】トリノ、今は亡き王宮に栄える近代工業の城下町

イタリア北西の都市トリノ。

日本ではあまり馴染みがない都市だが、この街は古代ローマ時代から存在する歴史深き都市である。

「20世紀の歴史を持つ都市」と呼ばれ、サヴォイア王家の帰属地、そしてサルデーニャ王国の首都に続き、わずか4年ではあるものの19世紀にはイタリア王国の首都であった都市、それがトリノなのだ。

サヴォイア家の王宮や、王宮図書館が今でも大切に保護され、レオナルド・ダ・ヴィンチの自画像や自筆原稿はトリノで堪能することができる。

宮殿を中心に整然と広がる街は、城下に営まれた人々の生活の名残りを、連なるアーチ状の回廊に留めている。

王宮の時代が終わりを告げると、国内最大の自動車グループ「フィアット」の世界的な成功を追い風に、トリノは近代工業の中心地として急成長を遂げる。

同社の成功で、トリノは一時フィアットの企業城下町とも呼ばれた。

また自転車メーカー「ジオス」の本拠地であったり、イタリア放送協会「RAI」が設立されるなど、トリノは近代工業やメディアの世界で、イタリアをリードし続けた。

イタリアで最初の映画産業が興ったのも、ここトリノにおいてである。

かつての大王国と世界を代表する近代工業の歴史を持つ街トリノ。


魅力溢れる様々な顔を持つトリノを楽しむ旅に出かけてみてはいかがだろうか?

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